社会: 2011年9月 Archives

アメリカ人はなぜ肥るのか (日経プレミアシリーズ)
アメリカ人はなぜ肥るのか (日経プレミアシリーズ)猪瀬 聖

日本経済新聞出版社 2010-11-10
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標準体型の方がマイノリティであるアメリカ。アメリカ=大ボリュームというイメージであるが、著者によると昔はアメリカもさほど多かったわけではなく、もう少しほしいという欲望に答え、また様々な営利目的(お得感、客単価の増加)の結果、肥大化していったという。アメリカで起こった健康志向とその反動によるメガバーガー的な高カロリー食の好調など、まさに日本でも同じことが起こっている。肥満率で言えばまだ余裕があるが、明日の日本の姿かもしれない。

この辺は個人の自由(何をどう食べるか)との兼ね合いで難しいテーマでもあると思うが、低所得者ほど肥満が多いという数値からは、個人の責任だけに課すことは酷に思えるし、合成の誤謬ではないが、社会全体でも考えるべきことだろう。肥満者用に救急車も車体を強化しなければならないアメリカの事例、笑い事のようだが笑えない。