社会: 2011年7月 Archives

給与明細で騙されるな サラリーマンのための「働くルール」入門 (朝日新書)
給与明細で騙されるな サラリーマンのための「働くルール」入門 (朝日新書)北村庄吾

朝日新聞出版 2011-01-13
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著者の主張、”多数派は入金額だけ確認して給与明細はゴミ箱直行”は偏見のように感じ、冷めた目で読み始めた。しかし、非常に分かりやすく、かつ半年ほど前の発行と有り来年(2012年)の控除・改正など最新まで解説されていて参考になる。政局の道具に使われることも多い控除のルールは数年おきに変わることもあり、適宜最新動向の把握が欠かせないが、そんな用途にも本書は向いている。
エネルギー問題!
エネルギー問題!松井 賢一

エヌティティ出版 2010-02-11
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石炭・石油・天然ガス・原子力・再生可能エネルギー、そして地球温暖化問題、エネルギー観に歴史と政治とエネルギー問題を一通り網羅されており、鳥瞰的に理解できる1冊。特に3.11の1年程前に発行されたこともあり、ほぼ最新、かつ昨今の極論的な反原発や再生可能エネルギー傾斜について、冷静に考えさせられる(あるいは原発寄りと見なされるか)。
ひきこもりの国
ひきこもりの国マイケル・ジーレンジガー 河野 純治

光文社 2007-03-23
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”ひきこもり”という日本固有の現象(!)を入り口に、歴史、社会、政治や、西洋・隣国の韓国などとの比較、心理学者などのインタビューを基に深い見識で”日本”を描く。なぜ日本人が(今は意識しないと思っていても)「イエ」柄を意識し、他人に冷たいのか。なぜ、横並びの行動を取るのか。

個々の例示や論理には反論を加えたいところもあるのが正直だが、外国から見た日本観の把握として、また日本人としてのアイデンティティ確認として、ボリュームはあるがぜひ読んでおきたい1冊(事実、普段は意識することのない”日本人”とは何か深く考えさせられた)。