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モンキー・ハウスへようこそ〈1〉 (ハヤカワ文庫SF)モンキー・ハウスへようこそ〈1〉 (ハヤカワ文庫SF)
カート,Jr. ヴォネガット 伊藤 典夫

早川書房 1989-03
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人口過剰世界におけるセックスの禁止と自殺奨励政策下で、性の解放を謳う反逆者が現れる「モンキーハウス」、墜落して捉えられた軍人、家族16人が自ら駒となり命をかけて行うチェスの「王様の馬がみんな」など、独創的な短編集。amazonの書評では<2>のがよいとのこと、なかなか、本書の作品はシュールな作品が多い中、純粋なロマンチック・ストーリーの「永遠への長い道」(映画『きみに読む物語』の一部のような話)、『これからの「正義」の話をしよう』で紹介されていた強制的に人を平等下に置く「ハリスン・バージロン」が印象的。
ザ・ファシリテーターザ・ファシリテーター
森 時彦

ダイヤモンド社 2004-11-12
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ファシリテーションのノウハウを、ストーリー仕立てで学べる。「ザ・ゴール」と同じデザインでシリーズものの1つか、と思うも作者がエリヤフ・ゴールドラットではない。期待半分で読むと・・・「ザ・ゴール」に劣らず有益・面白い物語だった。

主人公がフレームワークなどファシリテーションのツールを駆使しながら、会社を建て直していくストーリーの中には、山あり谷あり、読者を驚かす展開も含まれており、なかなか飽きさせない。肝心のファシリテーションのノウハウもフレームワークや各種ツール類からテクニックまで多々含まれており、ファシリテーターのテキストとしても有益。

以下、備忘録。

1920年代、シカゴにあるウェスタン・エレクトリック社のホーソン向上で行われた実験。(略)証明、温度・湿度、休憩の回数・時間、インセンティブ給などいろいろな物理的条件を変えてみたが、どれも作業効率との間に明確な相関性を見いだせなかった。(P.304)

内臓の動き、血圧、感情・・・。自分の心や体でも自分の意志の力でコントロールできるものは少ない。(略)その中で、呼吸は、ある程度石によってコントロールできるユニークな機能だ。その呼吸に集中することで、本来不随意であるはずの血圧や、内臓の動きを調えることができる。(略)禅や世が、自律訓練法などが教えているではないか。(P.332)
星の王子さま (新潮文庫)星の王子さま (新潮文庫)
サン=テグジュペリ Antoine de Saint‐Exup´ery

新潮社 2006-03
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世界で聖書の次に読まれているという1冊。星の王子さまミュージアムはじめ、その存在こそ知っていたが読んだことなかったので手に取ってみる。

アフリカに不時着したパイロットが宇宙から来たという王子様に出会い、星々の住人達の話とともに大人のつまらなさ、盲目さを聞かされる。その世界観は、奥深く、難しい。あるいは、自分もつまらない大人になって盲目になっただけだろうか。

”l'essentiel est invisible pour les yeux”(大切なものは、目に見えない)

という言葉が非常に印象的。なお、作者のサン・テグジュペリ自身もアフリカに不時着した経歴の持ち主であるが、そのときの状況や心境も興味深い。
ハゲタカ(下) (講談社文庫)ハゲタカ(下) (講談社文庫)
真山 仁

講談社 2006-03-15
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外資ファンドの日本法人トップ鷲津他、スーパーを建て直すために邦銀からスピンアウトした人物、地元ホテルチェーンを再建するため奮闘する若き女社長、魅力ある登場人物達が繰り広げるストーリーが絡み合い、一気にフィナーレまで読む者を惹きつける。

唯一の難点(?)は、鷲津の過去が暴かれるところか。今までの盛り上がりが、少し不完全燃焼。これも早く続編(ハゲタカⅡ)を読めと言うことか。
ハゲタカ(上) (講談社文庫)ハゲタカ(上) (講談社文庫)
真山 仁

講談社 2006-03-15
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バブル崩壊後、各行の不良債権問題とその買い取りで話題になった外資ファンド。本書はそんな攻防の話なのだが、とにかく心地よいテンポで読む者を引きずり込む。不良債権の実態、外資ファンドの裏側、闇を暴くようなところもあるのだが、本書はむしろ登場する人物達の魅力に惹かれる。

本日の1冊: 下町ロケット

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下町ロケット下町ロケット
池井戸 潤

小学館 2010-11-24
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ロケットに携わっていた研究者が、打ち上げ失敗の責任で職を辞し、親の跡を継いで工場を経営していた。経営は必ずしも順調ではなかったところへ、ライバル企業からの特許訴訟、重要な顧客の離脱、銀行からの融資拒否。そこへ日本を代表する大企業からの特許買い取り提案。研究者として、夢を忘れていないでいるも、会社を救う目の前の大金、若手社員からの突き上げ。

登場人物も、ストーリーも、ある意味コテコテで臭い。そう、普段なら冷めた目でしか見ないタイプの本であった。にも関わらず、魔力のように読むものをぐいぐいと引きつける魅力を備えている。テンポよく、終わってみれば久々にスカっと爽快な小説である。情熱・夢と現実、良くありそうな話だが、とにかく本書は一読の価値あり。
ラッシュライフ (新潮文庫)
ラッシュライフ (新潮文庫)伊坂 幸太郎

新潮社 2005-04
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5つのストーリーが次第に絡み合っていき1つの物語に・・・ここまでは良くある話だが、後半でも登場するだまし絵が、まさに本書を比喩している。なかなか、読む者を惑わせメビウスの輪のように感じさせられる。冷静に考えて解けた快感はパズルを解いた時のよう。
なかなか斬新な冊。
沈まぬ太陽〈5〉会長室篇(下) (新潮文庫)
沈まぬ太陽〈5〉会長室篇(下) (新潮文庫)山崎 豊子

新潮社 2001-12
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一社員(主人公の恩地)が企業の闇に立ち向かう・・・水戸黄門的なフィクションと期待して読むとなんとも言えぬ読後感になる。政治家・官公庁・企業の利権・癒着、読めば読むほど何ともならない現実に絶句するか、怒りを覚えるか。本書がフィクションとも実話ともとれる位置づけがまた、様々な思いがわき起こる。感じ方は読む人それぞれで、反論があるのも納得(それが正しいというわけではなく)だが、大作であることには違いない。
沈まぬ太陽〈2〉アフリカ篇(下)
沈まぬ太陽〈2〉アフリカ篇(下)山崎 豊子

新潮社 1999-06
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組合の委員長として初のストを決行、組合員の身分を向上させた主人公はパキスタン、テヘラン、そしてケニアと懲罰人事が10年近く続く。本巻ではケニア駐在してだんだん焦燥感・孤独感が増していく中、立て続けに所属する航空会社が事故を起こし、国会での審議によって懲罰人事が明らかになったことから国内へ戻るとこまでを描く。

読めば読むほど、実際の出来事にマッチしていて、どこまでが実話でどこからフィクションか分からなくなる(故に、批判も多いのだろう)。
沈まぬ太陽〈1〉アフリカ篇(上)
沈まぬ太陽〈1〉アフリカ篇(上)山崎 豊子

新潮社 1999-06
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映画化で話題となった1作、全5冊の第1巻。実在の人物・体験に基づいて脚色された、(一応)フィクション。組合の闘争・アカ・共産主義といったキーワードがすでに現実感ないため、まだ、フィクションとしての物語以上に感じる物はない。今後の展開が気になる。

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