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やってのける ~意志力を使わずに自分を動かす~やってのける ~意志力を使わずに自分を動かす~
ハイディ・グラント・ハルバーソン 児島 修

大和書房 2013-09-20
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人間が変わるには人や環境、時間配分を変えるのが有効で、決意するというのは最も無意味とは大前研一氏の言葉だが、三日坊主というように意志力ほど脆いものはない。得てして精神論になりがちな分野において、本書では理論的に自らをコントロールする術を説く。

ゴールを目指すには「なぜ」という理由を考えるとともに、モチベーションの種類や、嗜好のパターンにあった対処が必要とのこと。よくある楽観主義一辺倒ではなく、悲観論の良さや悲観的な思考に適したアドバイスがあるのも好感。
反論が苦手な人の議論トレーニング (ちくま新書)反論が苦手な人の議論トレーニング (ちくま新書)
吉岡 友治

筑摩書房 2014-09-08
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前半は、世界共通で議論に必要な問題→根拠→解決/主張の三段構造を解説する。後半は、二項対立から議論の質を上げる弁証法に重点を置く。最初は音階が異なる世界の音楽に対する2人の意見相違を例に、後半はカントやアーレント、ミヒャエル・エンデなどを出しながら対話(禅の問答の世界に近い印象)が展開される。

本日の1冊: 自助論

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自助論自助論

パンローリング株式会社 2013-06-30
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電子書籍専用Version。はっきり言って、この価格(¥270)は非常に魅力的。古典の名著だけに、一家に1冊(一Kindleに1冊?)したい。

ヨーロッパ、特にイギリスで成功した発明家や芸術家、実業家など様々な人々を紹介し、人生の重要な素質は才能や生まれた環境ではなく、努力や忍耐力、集中力といった本人の資質であることを説く。どの時代も自己啓発本はあるが、歴史に裏付けられたストーリーだけに興味深い。

個人的には、日常で使用しているコーヒーカップのブランド、WEDGWOOD ウェッジウッドのストーリーが興味深かった。
ロジカル・セリング ―最強の法人営業 (BEST SOLUTION)ロジカル・セリング ―最強の法人営業 (BEST SOLUTION)
近藤敬 斎藤岳

東洋経済新報社 2010-11-26
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「営業」を語るにあたり、体力・気合い・根性論的なものはさすがにナンセンスだが、ここまでロジカルに書かれた本をみたことがなかった。成約というゴールへ至るまでに超えなければいけない2つの壁「悩みの壁」「人の壁」、具体的には「顧客の根本的な悩みは何か」と「キーパーソンは誰なのか」という情報を探るためのノウハウが、ロジカルに説明されている。

本書で解説されているテクニックを練習するための題材として、実際の商談をベースにした問題も掲載。営業としてのスキルアップはもとより、受注に至るための仮説力と検証力を総動員するプロセスは、応用範囲が広い。
ザ・コーチ - 最高の自分に出会える『目標の達人ノート』ザ・コーチ - 最高の自分に出会える『目標の達人ノート』
谷口 貴彦

プレジデント社 2009-12-10
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目標とは?目的とは?ゴールとは?夢とは?よく使うが、具体的に理解・イメージできているだろうか。本書ほど明確にこれらを明示した本は今までなかった。”朝令暮改で目標が変わる”、”目標なんか立てても意味が無い”、などなど社会人なら一度は聞いたことある(あるいは言ったことある?)と思うが、これらは、目標なんて変わるのが当然、目標だけ立てても意味が無いということとが理解できていない故だろう。

冴えない営業マンが、とある老人とのプライベートレッスンを通じて人生を取り戻す・・・一見良くあるストーリーではあるが、もし上記をはっきりと、小学生にも分かるように説明できなかったら、絶対にこの本を読んでみることを薦めたい。

僕は君たちに武器を配りたい僕は君たちに武器を配りたい
瀧本 哲史

講談社 2011-09-22
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日本は最も成功した社会主義と言われたりもするが、これから本格的な資本主義、特にグローバル経済に移行していく中で、どのような人が生き残れるか、問題提起する。

ITや英語などを必死になってもコモディティにしかなれないこと、専業主婦や住宅ローンなどを安易に選択する無謀さ、若者の就職ランキング上位企業が年月を経てどうなるか、などなど考えなしに”普通”や”みんなやっている”ことに警笛を鳴らす。その上で、今後生き残るタイプを6タイプ(その内、2タイプは将来性がないとも)を提示する。

本の内容は即効性のあるものではなく、あくまでも意識を変えるきっかけに過ぎない。”武器”というよりは”地図”や”ガイド”という、抽象的な印象を受けた。同じ著者では、「君に友だちはいらない」の方がメッセージ性を感じる。
遊ぶ奴ほどよくデキる (小学館文庫)遊ぶ奴ほどよくデキる (小学館文庫)
大前 研一

小学館 2008-11-07
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人生を楽しむべきという大前研一氏のメッセージが伝わってくる1冊。クルーザー別荘、書斎などわくわくするようなネタから、散策やグルメ旅行など身近な話も多い。また、子育て論や家族について書かれており、オフ論としてビジネスマン(特に、仕事一筋になりがちな40代以降?)必読の1冊

小生自身、会社(仕事)一筋の人生を送っていないので、そのような人生を送っていると退職後に空しい時間を過ごすことになるといった危機感はまったくピンとこない。ので、共感や興味をもったポイントを備忘録がてら記す。

・仕事の利害関係の無い人と”パブ型”で飲もう。(P.155~)
・「隠れ家」を2軒持てば人生が豊かになる(P.165~)
ちょっと大人っぽい、外飲みの方法。最も、前者のパブは、日本ではパブリックビューイングなどイベントでもないと発展しないように感じたが。

・学習机というコンセプトの商品は、じつは日本にしかない。(P.189~)
雑誌「プレジデント ファミリー」でも提唱されていたが、子供の勉強はダイニングでやることを提唱する。日本では子供部屋と学習机が入学時に用意されることが多いが、これは固定観念的と感じていたので、非常に共感した。

・テレビを見ながらの食事が家庭を崩壊させる!(P.190~)
崩壊とは大げさな気もするが、団欒の場で一同が黙々とテレビを見て食事しているところは多いが、これは非常に奇妙に感じる。最も、最近は食事中のスマホも同列になるだろう---子供の食事中に、つい手に取ってしまうことがあるので自戒の意味を込めて。
夢をかなえるゾウ 文庫版夢をかなえるゾウ 文庫版
水野敬也

飛鳥新社 2011-05-20
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ゾウの姿をし、関西弁を喋る神様ガネーシャ。自分を変えたいと望む主人公の前に現れ、1日1つの課題を出す。

課題は、「靴を磨く」「トイレ掃除をする」といった身の回りのことから始まり、「人の長所を盗む」「夢を楽しく想像する」など具体的なテクニックからマインド的なものまで様々。しかし、主人公に対し(また、読者に対しても)いくらこれらを知ったところで人は変わらない、どれも「過去の成功書に書いてある」とばっさり言う。秘伝でも何でも無いのだと。なぜか。

・何もしないから
・実行に移さないから
・経験に向かわないから

自己啓発本の類が役に立たない本質が、この本のは書かれている。そう、結局は本人のマインドの問題なのだと、そこまで踏み込んでくる。

自己啓発本の類なんだろうけれど、ガネーシャと主人公のベタな漫才がどこか憎めない、どくどくな世界観も楽しい。
米海軍で屈指の潜水艦艦長による「最強組織」の作り方米海軍で屈指の潜水艦艦長による「最強組織」の作り方
L・デビッド・マルケ 花塚 恵

東洋経済新報社 2014-05-30
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落第状態だったロサンジェルス級原潜を、トップダウンの命令ではなく個々の主体性を重んじるという大凡軍隊には向かないと思われる手法で立て直した実話。

新たな艦に赴任した艦長が取り組んだのは、挨拶から始まり、主体性の重視や権限委譲、ミス防止ではなく理念の共有や技術の向上など、軍隊特有のものは一切なく、組織をリードするに当たって普遍的な事項ばかり。それもそのはず、コヴィー博士の「7つの習慣」や「Whyから始めよ!」等、著名なビジネス書を参考にしているのだから。リーダーだけでなく、担当者のレベルでも、どうプロアクティブに行動するかという点において参考になる。

できすぎと思える程の結果を残すわけだが、そこがまたサクセスストーリーの読み物として面白い。
仕事も家事も育児もうまくいく!  「働くパパ」の時間術仕事も家事も育児もうまくいく! 「働くパパ」の時間術
栗田 正行

日本実業出版社 2012-05-26
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家族だけでなく仕事や自己啓発など自身のことも含めてどうコントロールするか、本書はそんな問いに対する解の1つとなりうる。冒頭の”今、この本を手にしているあなたは、それだけで十分、すてきなパパです。だって、職場や家庭で忙しいにも関わらず、この本を読んでパパスキルを上げようとしているんですから。”からして、著者の人間性が垣間見える。教師という本職の通り、人(子供、生徒、そして想定される読者=パパ)の人生をよりよいものにしようとしているのだから。

内容は時間術に始まり、子育てのTipsやママとのコミュニケーションの重要性、自身の自己投資の必要性と方法など、幅広く含んでいる。そして書籍に至るまでに、種々のPDCAサイクルを回してきたのだろう、軽く書かれているものの、思慮深さを感じる。また、参考書籍や著者が利用するオーディオブック、お薦め文房具などアイテム類にも話は及び、肩肘張らずに楽しめる。