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働く君に贈る25の言葉働く君に贈る25の言葉
佐々木 常夫

WAVE出版 2010-10-21
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著者が甥っ子へ、新入社員となった時から成長していく過程へあてた、手紙形式の本。「ビジネスマンの父より息子への30通の手紙」と同様の種だが、こちらはより日本の会社員向け。このような類は一歩間違えると説教・自慢話となりかねないが、本書はそのような雰囲気がなく、著者の優しさを感じられる。
会社に入って迷ったとき、悩んだとき、新入社員はもとより社会人となって年月が過ぎた時にも、何かしらのヒントを得られる1冊。
コンサルタントの仕事力 (朝日新書)コンサルタントの仕事力 (朝日新書)
小宮一慶

朝日新聞出版 2011-11-11
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小宮一慶氏が経営コンサルタントとしての姿勢を書いた1冊。コンサルタントとは何か、そのスキルを「話を聞く」「理解する」「関連づける」「話す力」「書く力」「説得する力」の6つに定義し、勉強法、行動力、時間の使い方について具体的に解説する。本書を通じて非常に感銘を受けたのが、氏が圧倒的に顧客主義であること。また、会社の状況を把握するのに清掃や挨拶で見る、というのも興味深い。

最も本書から得られたポイントは、原理原則を持つ、そのための手段として古典を読むと言うこと(P.103)。いくつかのサンプルとして、『論語』、及び『論語の活学』(プレジデント社)、松本幸之助氏の『道をひらく』、渋沢栄一翁の『論語と算盤』をあげている。また、何が人を動かすか理解するために心理学を学ぶという点で、『9つの性格』(PHP研究所)をあげている(P.117)。
ホウレンソウはいらない!―ガラパゴス上司にならないための10の法則ホウレンソウはいらない!―ガラパゴス上司にならないための10の法則
本田 直之

日本経済新聞出版社 2011-11-10
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昔からのホウレンソウは排除、定型業務はフレーム化し、クラウドなどのITツールで自動集計・確認できるようにして、上司はよりクリエイティブな仕事に時間を使おうという趣旨。仕事が大きく変化せず、目標を立てやすかった(かつ上司も経験していた)時代には、逐一確認し、アドバイスしていた方法が有効だったが、変化が早くなったときには方法も変えるべきであり、至極納得性のある内容。社内(営業)ミーティングなど、スピードの遅い会社が全くもって当てはまると実感。なお、近年言われる草食系・ゆとり世代は”進化”(P.22)というのが面白い。著者が若者だった90年代の主流の考え方”24時間働けますか”世代はその後、滅私奉公によって1つの会社でしか通用しなくなったのだ、と。
これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学
マイケル・サンデル Michael J. Sandel

早川書房 2010-05-22
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日本でもNHK「ハーバード白熱教室」他、TV出演して有名な、ハーバード大学教授。中でも学部科目「Justice(正義)」は延べ14,000人を超す履修者数を記録と言うから圧巻。

本書でも様々なケーススタディを提示し、「正義」とは何かを問いかける。例えば1人を殺せば5人が助かる状況での選択、金持ちに高い税率を課す妥当性、戦争の徴兵と傭兵、同性婚にアファーマティブ・アクション(多様性を目的に、人種別に枠を設け、少数の人種を優遇する制度)など枚挙に暇がない。

こうした解のない問いに対し、如何に考え、単なる思いつきや感情ではない答えを出すか。そうした問いに出し、アリストテレスなど偉人の哲学、最大幸福原理と功利主義やリバタリアニズム(自由至上主義)と言った軸を提示する。
こうした授業を受けられる大学生は幸せだと思うと共に、”脳が汗をかく”ほどに考えることで、思考能力の質があがる。人生、どの時期であっても(あるいは時期毎に)読みたい1冊である。
1回の会議・打ち合わせで必ず結論を出す技術1回の会議・打ち合わせで必ず結論を出す技術
斎藤 岳

東洋経済新報社 2008-06-27
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会議の運営、ファシリテーション能力について”テクニック”を論理的なストーリーと共にまとめた1冊。「ザ・ファシリテーション」と同様にストーリーを通じて各種テクニックを示す形式だが、こちらはストーリー部分がおまけに近く、また全体的に内容が(いい意味で)シンプルなのでテクニック部分がわかりやすい。こうした簡単な本をテキストに、何度も読み返すのが、身につきやすいんだろうと思う。
ザ・ファシリテーターザ・ファシリテーター
森 時彦

ダイヤモンド社 2004-11-12
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ファシリテーションのノウハウを、ストーリー仕立てで学べる。「ザ・ゴール」と同じデザインでシリーズものの1つか、と思うも作者がエリヤフ・ゴールドラットではない。期待半分で読むと・・・「ザ・ゴール」に劣らず有益・面白い物語だった。

主人公がフレームワークなどファシリテーションのツールを駆使しながら、会社を建て直していくストーリーの中には、山あり谷あり、読者を驚かす展開も含まれており、なかなか飽きさせない。肝心のファシリテーションのノウハウもフレームワークや各種ツール類からテクニックまで多々含まれており、ファシリテーターのテキストとしても有益。

以下、備忘録。

1920年代、シカゴにあるウェスタン・エレクトリック社のホーソン向上で行われた実験。(略)証明、温度・湿度、休憩の回数・時間、インセンティブ給などいろいろな物理的条件を変えてみたが、どれも作業効率との間に明確な相関性を見いだせなかった。(P.304)

内臓の動き、血圧、感情・・・。自分の心や体でも自分の意志の力でコントロールできるものは少ない。(略)その中で、呼吸は、ある程度石によってコントロールできるユニークな機能だ。その呼吸に集中することで、本来不随意であるはずの血圧や、内臓の動きを調えることができる。(略)禅や世が、自律訓練法などが教えているではないか。(P.332)
ザ・プロフェッショナルザ・プロフェッショナル
大前 研一

ダイヤモンド社 2005-09-30
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大前研一氏がプロフェッショナルを定義する1冊。ドラッカーの予言通り、知的労働者と作業者の差が歴然とする時代、どのように立ち振る舞うべきか指南書。本書によると、プロとしてもつべき能力は具体的に「先見する力」「構想する力」「議論する力」「矛盾に適応する力」と定義される。いずれも、解のない世界を生き抜くのに必須の能力だろう。
本書の内容は至極端的に書かれているが、分かったつもりは容易く、実践は難解。理想を思い浮かべつつ、自分をどこまでそこへ寄せられるか。。。
ドラッカーの「プロフェッショナルの条件」と同様、1度は(理想は何度でも)読みたい1冊。
出現する未来 (講談社BIZ)出現する未来 (講談社BIZ)
P. センゲ O. シャーマー J. ジャウォースキー 野中 郁次郎 高遠 裕子

講談社 2006-05-30
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不確実性の対処として、過去からだけでなく未来から学ぶ・未来をコントロールという考え「U理論」を理論的に示す1冊。「U理論」とは、心を無にする意義が前提にあり、その状態にはいるための「センシング」(Uの字を降りる)、何もかもなくした瞬間に内なる知が出現する「プレゼンシング」(Uの字の底)、「リアライジング」(Uの字を上る)という3段階で構成された考え。仏教や禅の考え方なども融合しており、面白い。
野中郁次郎監訳とあり、理論的な内容を想像していたが、後半は9.11発生時にランダム発生器に乱れが発生など、神秘的・非科学的な内容が占める。
なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?―小さな力で大きく動かす!システム思考の上手な使い方なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?―小さな力で大きく動かす!システム思考の上手な使い方
枝廣 淳子 小田 理一郎

東洋経済新報社 2007-03
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問題を要素と関係(+時間)で表現するシステム思考。その七ヶ条とは、P.245より
1.人や状況を責めない、自分を責めない
2.できごとではなく、パターンをみる
3.「このままパターン」と「望むパターン」のギャップを見る
4.パターンを引き起こしている構造(ループ)を見る
5.目の前だけではなく、全体像とつながりを見る
6.働きかけるポイントをいくつも考える
7.システムの力を利用する

本書の書かれていることは見ればなんてことはなかったりするのだが、実際の実践は(特に当事者となって視野が狭くなっているときには)なかなか気付かない構図を、トヨタ式なぜなぜ5回などの事例も織り交ぜながら解説している。問題への見方、対応の仕方として、参考になる。

以下、備忘録がてら
”船をつくりたかったら、人に作業を割り振るのではなく、はてしなく続く広大な海を慕うことを教えよ。---A・サン・テグジュペリより” (P.225 章表紙・引用より)
第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい (翻訳)
第1感  「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい (翻訳)マルコム・グラッドウェル 沢田 博

光文社 2006-02-23
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乱読の醍醐味、複数の本から1つの事象を多面的に見られる。偶然だが、少し前の「本日の1冊: 愛する二人別れる二人―結婚生活を成功させる七つの原則」の内容が本書で1章まるごと、紹介されている。
本書は情報量・千慮が必ずしも正しい判断にならない、いわゆるプロの直感を様々な事例で分析しようとする。クラウゼヴィッツの「クーデュイ(coup d'oeil)」にも通じる内容で、
・経験
・冷静(過度な心拍数の時は誤った判断を起こしやすい)
・無意識(直感)
などによるとされ、不確実な現代の生き方として学ぶところは多い。
面白いのが、アメリカで警官のパトロール、従来の常識を覆して2名ではなく1名で行う方が良いという話。1名の方が、気持ちの高ぶりによる誤った判断が少なく、慎重になるとのこと。