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天下り“ゾンビ” 法人 「事業仕分け」でも生き残る利権のからくり
天下り“ゾンビ” 法人 「事業仕分け」でも生き残る利権のからくり野口 陽

朝日新聞出版 2010-06-18
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2009年の衆議院選挙で民主党へ政権交代し、目玉の1つとしてニュースを賑わせた事業仕分け。パフォーマンスばかり目につき実態が分かりにくかったが、本書ではジャーナリストが公益法人の仕組みから無駄、強いて言えば税金の搾取を暴露する。

間接的・直接的に税金が流れている公益法人だが、国家公務員からの天下りが主目的というのがよくわかる。さらに転々とするため、ポスト作りのため、冗談としか思えない財団・社団法人。(P.93)
社団法人 におい・かおり環境協会
社団法人 いわし食用化協会
財団法人 日本こんにゃく協会
財団法人 マラッカ海峡協議会
社団法人 雪センター
社団法人 日本毛髪科学協会
社団法人 日本躾の会

なかなか、冗談としか思えないが、どれもこれも年収1500~2000万円の理事ポストなどを多数設けている。さらに、URファミリーのネットワークなど、読めば読むほど怒りとも脱力感とも言えぬ焦燥感が。

これらの仕組みは根深く、結局は政権が変わろうが、どんなに国家予算が不足しても変わらず、取りやすい税金をあげては日本に成長の芽がないのは素人目にも明らか。もはやギリシャは明日の日本としか思えない。