本日の1冊: 自分をみつめる禅問答 (角川ソフィア文庫)
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禅僧と一般人の対話、所謂「禅問答」を通して仏教(禅宗)の教えを解説する。
"仏教は教え自体が「問い」でもある”(P.236)とあるとおり、禅僧の一方向の教義だけではなく、読む者に考えることを求める。時には禅僧と一般人の立場が代わっているようにも見え、気付けば対話の中に入り込んでいるような錯覚を覚える。
読み解くと、いかに個を他との関係から見つめるかという、アドラーと同じ考えに落ち着く。
・自分が自分ではない何かとの関係から作られることを「縁起」という、仏教の最重要教説だ。(P.146)
・自分ではない何かを「非己」と呼び、「非己」を受容して関係を編み出していく運動様式こそが「自己」なのだ(P.147)
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