本日の1冊: キャリア官僚の仕事力 秀才たちの知られざる実態と思考法 (ソフトバンク新書)
キャリア官僚の仕事力 秀才たちの知られざる実態と思考法 (ソフトバンク新書) 中野 雅至 ソフトバンククリエイティブ 2012-12-18 売り上げランキング : 31653 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
法案や国会答弁書、予算案作成から議員・団体への説明など、官僚の仕事内容を把握できる良書。一時期、天下り(それ自体を肯定するわけでないが)やタクシー内のビール接待などマスコミから叩かれていた官僚だが、実際にはその激務ぶり、優秀な人でもポストが限られている内情などなど知ると、一方的な非難はできなくなるだろう。
一方で、著者の経歴(官僚→学者)もあり、少し偏見があるように感じた。具体的には、官僚の優秀さや仕事の質を一方的に褒め称えるのだが、例えば比較として出したコンサル会社、どの程度知見があるのか解からないが、官僚のどこがコンサル会社よりどう優れているのか読み解けなかった。また、官僚の情報処理の能力が優秀なのは理解したが、あくまでも自分らのために動く組織である以上、そのアウトプットは外から評価されないのでは、と感じる。さらに、最も職位が上位の事務次官は同期で1人しかなれない、とあるけれど、民間でトップは同期どころか10年に1人ということもあるわけで、この辺も違和感を感じた。
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