本日の1冊: 巨大翼竜は飛べたのか-スケールと行動の動物学 (平凡社新書)
巨大翼竜は飛べたのか-スケールと行動の動物学 (平凡社新書) | |
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巨大翼竜が飛べたのか否か、タイトルでの問いに対する著者の回答は最終章まで登場しない。最初に断り書きがあるとおり、少し拍子抜けさせられる。が、読み始めると著者の着眼点、研究に対する熱意にぐいぐいと引き込まれる。
速度、深度などを計測する「データロガー」をペンギン、うみがめ、アホウドリなどに取り付けることで、それらの行動を記録。そこから、体重と羽を動かす周期・速度などとの関係を明らかにしていく。導き出した公式も掲載しているのだが、それらは平易な文章で記述されており、素人でも、なるほどと納得させられる。
所々、研究者の裏側をかいま見られるようなコラムも。
それらを読んでいくうちに、ぐいぐいと著者の世界へ引きずり込まれる。そして最終章。さて、巨大翼竜は飛べたのだろうか?
P.S. 以下の後書きが3.11東日本大震災との関連を想像させられ、非常に気になる。読み終えてHPを確認するが、著者らは無事だった模様。
2010年12月、この時季にしては妙に暖かい岩手県三陸沿岸にて (P.279)
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