本日の1冊: 坂の上の雲〈6〉 (文春文庫)
坂の上の雲〈6〉 (文春文庫) | |
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第六巻では、黒溝台、欧州での諜報、旅順を落とした乃木群の北進、そしてバルチック艦隊と日本海軍の状況を収録。資金も兵も枯渇しつつある日本、潤沢の軍力を持ちながら不穏な空気が立ちこめ革命前夜の模様を呈するロシア。全編、日本・ロシア通して様々な人物が登場するが、欧州で諜報活動を行う明石が興味深い。氏についての記述
-----あの明石に、それができたのか。と、みなくびをひねり、明石のどこがそれをさせたのだろう、とふしぎがった。結局は、かれの行動者としての資質にあるとしかおもえない。かれは目標をさだめると構想をたて、それにむかって思案と行動を偏執的に集中させるという性格をもっていたが、それがかれを成功させたにちがいなく、(P.202)
が思案するよりも行動することの重要性をよく示す。
その他、「ウラジオストック」の意味は感銘を受ける。
極東のウラジオストック(Vladivostok)という町の名は東を征服せよという意味であることを知ったが、運命のしだいではロシア帝国の東(vostok)が東京になるかもしれないということをおもった。(P.171)
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