本日の1冊: 坂の上の雲〈5〉 (文春文庫)

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坂の上の雲〈5〉 (文春文庫)
坂の上の雲〈5〉 (文春文庫)司馬 遼太郎

文藝春秋 1999-02
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おすすめ平均 star
star二百三高地
star司馬ファンからの叱責覚悟で反証
star組織内部の《陰謀》が、組織を破滅させる。

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第五巻では、二〇三高地攻略、バルチック艦隊の回航、黒溝台の情勢を収録。日本の旅順要塞攻略方法、ロシアのバルチック艦隊では、戦略のまずさ・指揮官の欠点から、当時の日本・ロシアの国民性や国自体のシステムの長所・短所まで丹念に分析されている。

毎回の感想だが、物語としてのおもしろさはもちろんとし、歴史の中から独裁の欠点、寿命を迎えた国(システム)の脆弱性、普遍的な戦略の必要性・会得について考えさせられる。

特に、以下については「兵理」「戦史」「兵書」を様々な分野の類に読み替えられることに気付かされる。

真之は、兵理について、
「兵理というものはみずから会得すべきもので、筆舌をもって先人や先輩から教わるものではない」
(略)
あらゆる戦史を読んで研究せよ、読める限りの兵書を読むべきである、その上でみずから原理を抽出せよ、兵理というものは個々の研究して個々が会得するしか仕方がないものだ、といった。
(P.189)

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