本日の1冊: 給与明細は謎だらけ サラリーマンのための所得税入門

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日本人の大多数の人が該当する給与所得者、所謂サラリーマンを、毛を刈り取られる羊に例えて、意識することなく(しても)給料から天引きされる税金について分かりやすく解説した本。 

給与明細は謎だらけ (光文社新書)
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タイトルの通り「給与明細が謎だらけ」の人にとっては、少し敷居が高いのでは。逆に、少しでも給与明細の内容、税金(控除)について調べた者にとっては、この本の大部分はそれほど目新しい物ではない。しかし、そうした人たちでも各種税金の控除の成り立ち、判例、諸外国との比較といった内容など、わかっているようで知らないことが多いことに気付かされる。

小生が参考になった内容としては、月々の給料から所得税を算出する表と以下、引用元の紹介(P.72)

http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/zeigakuhyo2006/data/01.pdf

(※2006年のデータ。2009年現在、以下が最新。)http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/zeigakuhyo2008/data/02.pdf

や課税対象・対象外の説明(P.90)、サラリーマンが一律の控除として実費控除を争った裁判、及び最高裁判決(1985年3月27日)の紹介(P.100)など。

少し趣旨とはことなるが、消費税の導入が派遣社員の増加に繋がったという解説(P.196)はこれっぽっちも理解していない内容だったので、目から鱗が落ちた思いである。

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