科学: 2014年4月 Archives

習慣の力 The Power of Habit習慣の力 The Power of Habit
チャールズ・デュヒッグ 渡会 圭子

講談社 2013-04-26
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人は自分で考え決断しているようでも、ほとんどは習慣で決まっているという。逆に言えば、悪い習慣を良い習慣に変えて行くことが重要であり、その仕組みを解説する。

その仕組みとは、習慣は”きっかけ”→”ルーチン”→”報酬”というループがあり、変えられるのはルーチンだけということ。例えば職場でとる間食を止めようとした時、まずはどんなとき(きっかけ)、なに(報酬)を求めるかを考え抜く。例では、疲れる前の決まった時間に(きっかけ)、いきぬき(報酬)できるよう同僚との会話する時間を設けて間食を止められたという(毎日定時に話しかけられる同僚はどうなんだ・・・ってのは突っ込んではいけないのだろうか)。

後半では、データを分析して本人の好みのクーポンを案内をする研究が紹介される。本人が気付く前に妊娠していることを把握するのは気持ち悪い、と思ったら、そこは抜かりない。実際に売りたい(売れる)商品のクーポン以外に、全く関係ないクーポンを混ぜたりするというのはさすが。

偶然消臭剤ができたので、当初はにおい消しとして出す物の全然売れず。”習慣”に狙いをつけ、掃除後に香りつけるためにスプレーするもの、としたら爆発的に売れるようになったというファブリーズの話から、野菜売り場が右回りの理由(10年以上前にスーパーで働いていた時、なぜ野菜売り場から始まって右回りの導線に売り場を作るのか疑問だったことが、やっと理解できた)、大きなイベントの時に習慣が変わるのでメーカーは出産時に父親にも贈り物をする(p266。自身、子供が生まれたとき病院からプレゼントされるものの中に、ミルクなど赤ちゃん用品の他にジレットの髭剃りが入っていた理由を理解)など身近なこと(の裏にある狙い)がいろいろわかって面白い。

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