自己啓発: 2013年8月 Archives

ロジカル・プレゼンテーション―自分の考えを効果的に伝える戦略コンサルタントの「提案の技術」ロジカル・プレゼンテーション―自分の考えを効果的に伝える戦略コンサルタントの「提案の技術」
高田 貴久

英治出版 2004-02-01
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方々で推薦図書として挙げられていたのは知っていたが、プレゼンの本と軽い気持ちで手にしてみた。読み終えての感想は、バイブル本としてずっと手元に置いておくと断言するほどの濃さだった。

内容は提案から始まり、論理思考力、仮説設計力ではMECEやピラミッドストラクチャーといった基本的な技術を解説する。後半では、会議設計力、資料作成力として具体的なスキルの話に繋がる。所々、物語が挿入されており、読む者を飽きさせない。
最初から最後まで一貫して筋が通っており、抽象論など曖昧さが入り込む余地がない。例えば(人が)”納得しない場合の反応は二つしかない”、”論点を外す四つのパターン”、”相手のスタイルを理解する三つのコツ”、(チャートの)”レイアウトは四つしかない”など。話がかみ合わない場合の原因を探りたければ、ここに書かれたロジックだけで明確になる(これで伝わらないのは、感情論であったり、盲目的な、非論理思考者となるだろう)。

論点とは、示唆とは。会議の運営は、資料は同作るべきか。骨肉となり自分の言葉で言えるようになるまで、繰り返しになるが、手元に置いて何度も読み返すべき1冊。
ファスト&スロー (下): あなたの意思はどのように決まるか?ファスト&スロー (下): あなたの意思はどのように決まるか?
ダニエル・カーネマン 友野典男(解説)

早川書房 2012-11-22
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人間の思考を直感(システム1)と推論(システム2)でモデル化して解説した上巻に続き、下巻では錯覚やバイアスを多数解説する。

著者がノーベル経済学賞をとったプロスペクト理論や、多数掲載される例題はどこかで見聞きしたことも多いことからも、人間の非合理性を追求してきた第一人者たる故だろう。純粋に楽しめるだけでなく、判断を誤った際のリスクが大きい投資や高額商品の購入時など、活用場面は多い。