フィクション: 2015年3月 Archives

消されかけた男 (新潮文庫)消されかけた男 (新潮文庫)
ブライアン フリーマントル 稲葉 明雄

新潮社 1979-04-30
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冴えない中年が主人公という点で異色なスパイ小説。チャーリー・マフィン(名前からして道化のよう)は英国情報部で窓際の存在だが、その実力は歴戦を生き抜いてきただけあり確か。組織はそんな彼を厄介者扱いする。そんな中、ソ連の大物が亡命を希望してきた。米英の情報部が浮き足経つ中、チャーリーだけは警告を発していたのだが・・・。

ここから先はぜひ、本書を読んでほしい。幾重にも張られていた伏線、予想外の展開に驚きを隠せない。

余談だが、昔の本は字が小さい。老眼ではないのだが、昨今の本、特にやたら字が大きい入門書の類に慣れていると、ちょっとしんどい。