ビジネス書: 2012年2月 Archives

クラウゼヴィッツの戦略思考―『戦争論』に学ぶリーダーシップと決断の本質クラウゼヴィッツの戦略思考―『戦争論』に学ぶリーダーシップと決断の本質
ティーハ・フォン ギーツィー クリストファー バスフォード ボルコ・フォン アーティンガー Tiha Von Ghyczy

ダイヤモンド社 2002-04
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有名だが難解故、なかなか原書を読めないクラウゼヴィッツの戦争論。本書はBCGが、そのエッセンスをわかりやすく抜き出している。

不確実性の最たる戦争において、いかに決断するか。「いかに備えるか」、「戦争か平和か、攻撃か防御か、など相反する2対を弁証法で熟考する」など、クラウゼヴィッツの考えは時代や手法にとらわれない。これが、現代まで残り語られるゆえんだろう。

具体的な示唆はないため、余計難しい戦争論だが、本書はBCGの手によりかなり読みやすくなっている。

以下、備忘録
理論(セオリー)という言葉はギリシャ語の「セオレイン(見る、熟慮する、調べる)」からきており、実践(プラクティス)は同じくギリシャ語の「プラテイン(する、行なう)」に由来する。(P.35)
なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?―小さな力で大きく動かす!システム思考の上手な使い方なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?―小さな力で大きく動かす!システム思考の上手な使い方
枝廣 淳子 小田 理一郎

東洋経済新報社 2007-03
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問題を要素と関係(+時間)で表現するシステム思考。その七ヶ条とは、P.245より
1.人や状況を責めない、自分を責めない
2.できごとではなく、パターンをみる
3.「このままパターン」と「望むパターン」のギャップを見る
4.パターンを引き起こしている構造(ループ)を見る
5.目の前だけではなく、全体像とつながりを見る
6.働きかけるポイントをいくつも考える
7.システムの力を利用する

本書の書かれていることは見ればなんてことはなかったりするのだが、実際の実践は(特に当事者となって視野が狭くなっているときには)なかなか気付かない構図を、トヨタ式なぜなぜ5回などの事例も織り交ぜながら解説している。問題への見方、対応の仕方として、参考になる。

以下、備忘録がてら
”船をつくりたかったら、人に作業を割り振るのではなく、はてしなく続く広大な海を慕うことを教えよ。---A・サン・テグジュペリより” (P.225 章表紙・引用より)

社会人として大切なことはみんなディズニーランドで教わった―そうか、「働くこと」「教えること」「本当のサービス」ってこういうことなんだ! (KOU BUSINESS)社会人として大切なことはみんなディズニーランドで教わった―そうか、「働くこと」「教えること」「本当のサービス」ってこういうことなんだ! (KOU BUSINESS)
香取 貴信

こう書房 2002-05
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ディズニーのサービスについて、なぜアルバイトが多い中、あれほど一流のサービスができるのだろうか。本書は著者がディズニーのアルバイトとして入り、様々な体験を通じてディズニーのサービスの骨頂、サービスの神髄とは何かを気付いていく様子がつづられている。もともとはメルマガを書籍化したとあり、登場するストーリーは前後・重複するところもあるが、上司・先輩達への尊敬と共に著者が失敗しながら成長していく過程は、面白く読みながらも、気付けば一緒に自分も成長している気になる。