本: 2009年6月 Archives
クラスではヒーロー、将来はプロ野球選手を夢見ていた子供。それが就職活動では不採用続き、何とか採用されて5年経つも、すっかり会社では落ちこぼれ、彼女には別れを告げられくすぶっている人生。そんなある日、少年時代を過ごした公園にて不思議な少年に出会ったことから彼の人生は変わる。
松尾 健史 ディスカヴァー・トゥエンティワン 2008-12-20 売り上げランキング : 9448 おすすめ平均 人はいつでも生まれ変われる 最高のあとがき 2008年最後を締めくくる、自己啓発系ファンタジー! Amazonで詳しく見る |
主人公に近い年代(社会に出たて~20代末)悩むであろう事に対し元気づけ、明日からの活力を与えてくれる。但し、物語要素が強い物の、ストーリーにひねりも何もなく(想定通りに進む)、正直、個人的にはAmazonのレビューは過大評価と感じた。
その道30年の育児カウンセラーによる、実例を挙げた育児アドバイス。
3歳児は困ったちゃん?―育児カウンセラーのアドバイス21 | |
山本 勝美 筑摩書房 2005-03 売り上げランキング : 476656 Amazonで詳しく見る |
個々の事例は事情・環境等違うが、著者のアドバイスは総じて”大きく構え動じず”というところ。但し挙げられているケースが一般論というよりは極論のようなケースも多く、以下の疑問が解決せず。
・実際の育児で悩む親は、様々なストレスからゆとりをもって見守る余裕がなく悩んでいることもあるのでは。
・事例のように極論であれば対処法も分かりやすいが、現実は見守る・口を出すの境界線で悩むのでは。
プレスリリース、スピーチ等からスティーブ・ジョブズの言葉をピックアップし、解説。
e.g. 今日が人生最後の日なら、これからやることは自分がやりたいことか?
ゴミを売ることだけはできない。
スティーブ・ジョブズ 成功を導く言葉 (青春新書INTELLIGENCE) | |
青春出版社 2009-06-11 売り上げランキング : 43387 おすすめ平均 ジョブス礼賛の書。ジョブスの言葉は深いけど... ジョブズの名言集 カリスマの言葉 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
自身、比較的アンチApple(Mac)思考であったが、それでも昨今のipod/iphoneの躍進は興味を覚えざる得ない。アップルの原動力をかいま見られる1冊。好き嫌いや考え・生活等の違いから(私を含め)全ての言葉に共感できるわけではないが、逆に誰にでも人生に役立つ言葉が1つや2つは隠されている。
お魚のピンキー(表紙の絵)が挫折・気付きから自らを変えるために留学、更に自国の危機に立ち向かっていくストーリーの中で、評価軸・評価法、ピラミッドストラクチャーを分かりやすく解説前作。「世界一やさしい問題解決の授業」に続く第2弾。
自分の答えのつくりかた―INDEPENDENT MIND | |
渡辺 健介 ダイヤモンド社 2009-05-22 売り上げランキング : 105 おすすめ平均 アメリカへの留学の話ですね 軸を定め、普遍的に生きるための、シンプルながら真理に満ちた哲学書 学生の時に読みたかった。 Amazonで詳しく見る |
一見不真面目な絵も、読むと非常に納得できる。即ち、論理思考・決断のためのフレームワークを表紙の絵の様に非常にシンプルに、それでいて要点はきっちりと書かれている。ストーリーのおもしろさ・意外性も相まってさらっと読める。前作同様、子供に薦めると共に、手元に置いておき自分が壁にぶつかったとき、迷いが生じたときに読み返したい1冊。
ただ、後半のストーリーがちょっと冗長な印象を受けたのが少し残念。
著者がマッキンゼーで学んだ仮説、分解の木、評価軸・評価リストといった問題解決技法を子供でもわかるように、のコンセプトで、例を元に絵あり・図ありで解説。
世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく | |
渡辺 健介 ダイヤモンド社 2007-06-29 売り上げランキング : 286 おすすめ平均 問題はじっくり考えたい これは10代読者にもわかりやすそう 問題解決できない社員にあげて自分の問題解決を図った Amazonで詳しく見る |
どうしてものごとがうまく行かないのだろう、どうしてあの人は前にすすまないのだろう。そんななぜを冒頭で、物事をゴールに導けない人のタイプを「どうせどうせ子ちゃん」「評論家くん」「気合いでゴーくん」に分類している。共感すると共にその分かりやすい解説に引き込まれる。
障壁、問題が生じた際にそれを解決する手法を身につけると共に、そのプロセスそのものを楽しめるようになったら人生はだいぶ違ったものになるに違いない。迷ったときに立ち返る本として、また子供にぜひ読ませたい良書だ。
マスコミなど氾濫する情報を鵜呑みにせず、物事の本質を見抜く重要性を説く。その題材として、昨今のニュースの中からアメリカ経済の住宅問題・サブプライムローンと、タイトルにもなっている日本の年金問題を取り上げている。
「未納が増えると年金が破綻する」って誰が言った? ~世界一わかりやすい経済の本~ (扶桑社新書) | |
細野 真宏 扶桑社 2009-02-27 売り上げランキング : 74 おすすめ平均 マスコミに踊らされている人に読まれて欲しい本 年金の大切さとシステムについて知ること。 将来のことは誰にもわからない。だからこそ、まず国民一人ひとりが仕組みを知ることは絶対に必要だと思った Amazonで詳しく見る |
短時間でアメリカサブプライムローンを発端とする住宅バブル、日本の年金問題と昨今(as of June 2009)の2大テーマを本質から理解できる点は非常に価値ある。特に年金問題は、既に崩壊していて日経新聞がしきりに謳う税方式への移行こそが検討すべき方向性と思っていたので、その矛盾・論理のほころびに関する記述には目からうろこだった。
尚、既述の通りタイトルにある年金問題の本、というよりは物事の本質を見抜く力:心眼についてがメインテーマであり、その題材としてアメリカ経済と日本の年金問題を取り上げているというのが正しい(もちろん、年金問題を主目的にしても十分読む価値あるが)。
要領良く仕事を進める(筆者の経験則による)ノウハウ。
村中 剛志 日本実業出版社 2008-03-27 売り上げランキング : 7837 おすすめ平均 「先読み」というタイトルに惑わされるな! プロジェクトマネジメントの説明 プロジェクト型の業務に関わる人は必読です。 Amazonで詳しく見る |
主にシステム開発のリーダー・マネジメントを対象としているが、思想はポジション・専門・分野に関係なく適用できる。スケジュール管理では具体的な例を紹介すると共に、テンプレートをWebで公開もしていて参考になる点が多い。
個人的にはもう少し論理的な分析やそれを実現するフレームワークの紹介が欲しかった。内容は非常に共感できるが、先を読むことが必要なのは自明の理であり、精神論的と感じる部分(著者の能力でカバーしていたと感じる部分)もあった。例えば、進捗ミーティングの進め方の紹介で、各メンバーが予定しているタスクの優先順5位(TOP5)を発表することで「ダブり」「もれ」を早く発見できる(P.127)とあるが、TOP5のみを扱うのであれば「もれ」が出るのは明白である、など。