2015年3月 Archives

ランニングの作法 ゼロからフルマラソン完走を目指す75の知恵 (ソフトバンク新書)ランニングの作法 ゼロからフルマラソン完走を目指す75の知恵 (ソフトバンク新書)
中野 ジェームズ 修一

ソフトバンククリエイティブ 2009-09-17
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もともと膝が弱いのでランニング、とくにアスファルトでは避けていたのだが、CW-X(末尾参照)を試してみたところすごく調子良く、5km30分程度で始めた。1年程度で10km50分、月100km程度を続くようになりゆくゆくはフルマラソンもなどと考えていたところ膝を痛めてしまい、素人判断だけの限界を感じて本書を手に取ってみる。

結論は・・・”故障せず楽しく長く続ける”というコンセプト、そしてそれを実現するための練習から食事、道具まで、参考になることだらけだった。型から入るのは苦手で特に走るだけだからと軽く見ていたが、ランニングと言えど如何に深いか、発見だらけだった。これからランニングしてみようという方は、自分のように怪我をする前に、ぜひ読んでおきたい1冊。
BR<> 余談ながら、シューズは600km走ったら交換と書かれていて勿体ない気がしたが、実際自分の靴を見るとかなり片減りしていること気付かされた(これはこれで別の問題だが)。

CW-X、当初購入したのはエキスパートモデル。なかなかないが、たまたまamazonで5,000円に下がったときに購入。
(シーダブリュエックス)CW-X ワコール| エキスパートモデル(ロング) メンズ HXO509(シーダブリュエックス)CW-X ワコール| エキスパートモデル(ロング) メンズ HXO509

CW-X(シーダブリュエックス) 2011-03-22
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その後、破れたため上位モデルのジェネレータモデルを購入。上記よりも、腰回りもしっかりホールドされていい感じ。
(シーダブリューエックス)CW-X ジェネレーターモデル(ロングタイプ)(シーダブリューエックス)CW-X ジェネレーターモデル(ロングタイプ)

CW-X(シーダブリューエックス) 2014-07-19
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消されかけた男 (新潮文庫)消されかけた男 (新潮文庫)
ブライアン フリーマントル 稲葉 明雄

新潮社 1979-04-30
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冴えない中年が主人公という点で異色なスパイ小説。チャーリー・マフィン(名前からして道化のよう)は英国情報部で窓際の存在だが、その実力は歴戦を生き抜いてきただけあり確か。組織はそんな彼を厄介者扱いする。そんな中、ソ連の大物が亡命を希望してきた。米英の情報部が浮き足経つ中、チャーリーだけは警告を発していたのだが・・・。

ここから先はぜひ、本書を読んでほしい。幾重にも張られていた伏線、予想外の展開に驚きを隠せない。

余談だが、昔の本は字が小さい。老眼ではないのだが、昨今の本、特にやたら字が大きい入門書の類に慣れていると、ちょっとしんどい。
憲法改正のオモテとウラ (講談社現代新書)憲法改正のオモテとウラ (講談社現代新書)
舛添 要一

講談社 2014-02-19
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巷で憲法改正反対という声を上げる方々、またそれを聞く我々は、どれだけ日本国憲法を把握されているのだろう。正直、私は高校かそこいらでちらっと出てきた以外、無知だった。本書は、2005年10月に自民党が出した改正の第一次草案(安倍首相ではなく、小泉首相の時代)に関わった桝添要一氏による、タイトルの通りオモテとウラを明かす。

日本国憲法がどのような内容で、今は何が問題で、どのように変えようとしたのか。諸外国との比較から、議員間の対立、生々しい妥協の経緯、郵政民営化法案の問題で憲法改正が頓挫していく様がありありと書かれている。特に妥協、よく言えば政治的な調整は、あくまでも政治家の論理であると痛感させられる。

日本人なら、ぜひ目を通しておきたい1冊。
次の会議までに読んでおくように! ~モダンミーティング7つの原則次の会議までに読んでおくように! ~モダンミーティング7つの原則
アル・ピタンパリ 阿部川久広

すばる舎 2013-02-16
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効率的な会議の推進のためにどのようにすべきか。意見交換や情報共有など、会議で行われることは多々あるが、本書では会議を決定の場、アクションプランを出す場と言明する。

原則とは、意志決定をする、時間通り、出席者を制限、準備不足を許さない、アクションプランを創り出す、情報はシェアせず資料には事前に目を通す、ブレインストーミングを併用する、の7つ。準備を怠らない、時間通りなど、(できているかは別にして)誰もが意識するだろう事から、出席者を制限のように人(会社)によってはカルチャーショックとなるものもある。サブタイトルに”原則”とあるが、最後のブレインストーミングなどはどちらかというとTips集に感じる。

本自体は非常に文章が少なく、ものの30分もあれば読み終えられる。
大統領のリーダーシップ大統領のリーダーシップ
ジョセフ・S. ナイ Jr.,Joseph S. Nye

東洋経済新報社 2014-10-17
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リーダーシップの方を変革型/取引型、鼓舞型/漸進型に区分し、歴代の大統領をその4象限で整理して、どのようなタイプの大統領が合衆国の進展に貢献したか、各大統領の特徴や主な政策と共に分析する。

本書の主張は、一般的に思われるような変革型・鼓舞型、いわゆる「ひっぱっていく」タイプのリーダーが必ずしも優れた結果を残したわけではないと言うこと。非常に参考になったのは、シニアブッシュは一切ビジョンを示さず、改革をしなかったが、着実に結果を残していたと言うこと。変革・鼓舞という私自身が苦手なタイプを無理に目指さなくても良いと、少し自身を得た。
情報を捨てるセンス 選ぶ技術情報を捨てるセンス 選ぶ技術
ノリーナ・ハーツ 中西 真雄美

講談社 2014-07-18
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タイトルから情報の取捨選択ノウハウと思ってみたが、どちらかというと意志判断の話である。人の意志決定が如何に当てにならないか、それ故どのように気をつけるべきか。実際、本書の大部分は誤認や誤解の例がたくさん掲載されている。

一方で、何を持って誤りとするかの根拠が希薄な感が否めない。3.11の日本政府のことを一方的に書いているが、稚拙だった点はともかく、何を持って悪意があったと判断されたのか疑問が残る。

ネタ的には読みやすいし面白いが、この手の本、人間の判断に関するファスト&スローが王道だろう。

2015.2.28付けの日経朝刊一面、春秋で大塚家具について述べていた。最後の一文に違和感があったので、思うところを記す。まずはその日経の記載について、最後の方を抜粋する。

企業価値の下落など過酷な運命に直面するのは、社員や株主である。親子の争いは、まず家庭で解決して欲しい。


引っかかったのは下線部分。親子といえども、両者共に経営陣。その対立を家庭で解決される方が、たまったものじゃない。以前のオリンパスのように、裏でうやむやにするよりは、きっちりと論点を出すべきである。今回の対立の中身はさておき、経営方針を巡る決着の仕方として、きちんと proxy fight に持って行ったのはあるべき姿ではないだろうか。

本日、さっそく大塚久美子社長は中期経営計画を発表した。ターゲットが明確になった戦略を立てられており、株主へのリップサービスも内包されている。

それを受けての市場はと言うと・・・少なくとも、日経の心配は杞憂と言える。

20150302_大塚家具株価.jpg