本日の1冊: エイズを弄ぶ人々 疑似科学と陰謀説が招いた人類の悲劇
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本書で、世にはエイズ否認主義というものがあることを知る。具体的には、HIVはエイズの原因ではない、エイズは環境要因(貧困や麻薬・同性愛などの非道徳)によるという。現代の日本ではエイズに対する偏見や無知はあまりないと思うが、否認主義者が著名な科学者やジャーナリスト、政治家におり、その結果、適切な治療を受けずに亡くなる人がいる。著者はそうした人災に対する問題提起、憤りによってペンをとった。
これを読んで思い出すのが、今でも年間1mSvに拘り避難生活を続ける福島。チェルノブイリでも、避難生活によるストレスの弊害が問題視されていたが、美味しんぼの作者、雁屋哲氏などのように未だ放射能の害を非科学的に延べることで別の、より大きい害を与えている人の罪は重い。
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