本日の1冊: 政治をあきらめない理由――民主主義で世の中を変えるいくつかの方法
政治をあきらめない理由――民主主義で世の中を変えるいくつかの方法 ジェリー・ストーカー 山口 二郎 岩波書店 2013-03-27 売り上げランキング : 468551 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ポピュリズムの台頭、投票率の低下など政治に対する無関心など、民主政治に対する幻滅が言われて久しい。これは日本など特定の国だけではなく、民主主義国家で共通する現象だという。本書は民主主義の問題を追求し、政治の再生を提言する。
そもそも、政治とは利害の一致しない人同士をまとめ、強制するものである。経済が成長している時代、国家共通の目的(戦時中など)がある場合をのぞき、少なかれ多かれ人々に不満があって当然である。その上でどうすべきか。私は、アリストテレスの言葉「政治の形態は、専制君主制と、寡頭制(少ない数の集団指導制)、デモクラシーの三つ。それぞれいいようで欠点がある。続けていくと最後には危機に陥る」が思い出したが、著者は代表制の改革や市民参加の新しい仕組みなどを提案し、あくまでも民主政治の再生を訴える。
これからの民主政治を考えさせられる1冊である。
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