本日の1冊: さっさと不況を終わらせろ
さっさと不況を終わらせろ ポール・クルーグマン 山形 浩生 早川書房 2012-07-20 売り上げランキング : 8596 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
アベノミクスの根底にあるリフレ政策を理解できる1冊。賛否両論はともかくとして、なぜ不況時に財政出動が必要なのか、なぜインフレ目標を立てるのか、その理由が理解できる---少なくとも、著者は経済学者であり、ロビイストや日本の族議員のように利益誘導ではない。
一方、意図的か否か不明だが感情的な記述が多い反面、腹落ちしない点や新たな疑問が多々、発生した。例えば、
・財政出動や金融緩和を行ったとして、グローバル社会では国内にお金が留まらないので効果は限定的ではないか。
・デフレ下の日本でも実質GDPは下がっておらず、生活面でも不況感はあまりない。デフレ(インフレ)と景気の関連性に実感がないのではないか。
・財政出動が有効に機能した例は、そもそもあるのか(ニューディール政策などはWWⅡ特需などでかき消されており、)。
など、読後感は不完全燃焼だった。
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