本日の1冊: ギャンブル大国ニッポン (岩波ブックレット)

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ギャンブル大国ニッポン (岩波ブックレット)ギャンブル大国ニッポン (岩波ブックレット)
古川 美穂

岩波書店 2013-02-07
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一時期、生活保護受給者のパチンコが社会問題化した。また、毎年繰り返される駐車場に置いてきた児童の熱中死。パチンコとは、個々の嗜好で済む範囲なのか、あるいはアルコールなどと同様、中毒あるものとして仕組みで考えるものか。結論から言うと、両方だろう。
本書では、東日本大震災後にパチンコにはまる人が増えている実態、ギャンブル依存という病気、公営含めた日本のギャンブル、そしてカジノ誘致に対する批評を簡潔に纏めている。

これを読むと、ギャンブル依存は病気であり、ある程度の閾値を超えると個人の意志だけでは脱することが難しいことが非常ににわかる。前述の熱中死など、当事者を非難するだけの報道も多いが、日本は世界でリゾートであるセントマーチン島、モナコに次いでパチンコ・スロットなどゲーミングマシーンが多い(P.48)という現実を知ると、根本的な対応が必要と感じる。規制は極力少ない方がいいと日々思っているが、町中どこにも氾濫して30兆円規模に膨れているパチンコは、社会の機能として適切か。一方、本書で避難している東京や大阪のカジノ構想、これらは決められた町・地域にとどめての話であり、パチンコと客層が異なると考えるので、一言でギャンブルとひとくくりにするには乱暴と感じた。

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