本日の1冊: 日本人のしつけは衰退したか (講談社現代新書 (1448))

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日本人のしつけは衰退したか (講談社現代新書 (1448))日本人のしつけは衰退したか (講談社現代新書 (1448))
広田 照幸

講談社 1999-04-15
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少年(少女)の犯罪が起きると決まって耳にする家庭教育の崩壊。本書は、インタビューや時代背景、データに基づきそうした迷信を否定する。さらに、過去と現在だけではなく地方・都会、上流・中流・下流と言った他の分解要素によって分析しているのが興味深い。結論から言うと、家父長制時代の過去のしつけとは家の仕事のことや村のルールであり、むしろ現代の方がよっぽど子供のための教育・しつけはされているとのこと。

そもそも、しつけ(教育)と一言で言っても、人により知識主義と人格主義、後者はさらに童心主義(子供らしさ)と厳格主義に分かれ、それぞれで矛盾した点で一筋縄でいかないことに気付かされる(P.58)。
一般に、マスコミ情報(特にTV)は耳に入りやすいよう簡略化やシングル・イシュー化されるが、そこからどうやって真相を探るか、ということを気付かされる。

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