本日の1冊: 希望を捨てる勇気―停滞と成長の経済学
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辛辣な物言いに、大胆な発言に敵は多そうだが、池田信夫氏の考え方は論理が一貫しており、また着目点も鋭く、本書は日本人にとって必読とも言える1冊だった。
年功序列や終身雇用は日本の文化という思いこみが強いが、実は戦時・戦後の状況できあがった新しいものだということ、当時はそれが最適解だったことを示し、現状ではそれらが持続できないことを論理的に説明される。さらに、日本の置かれた環境から、悲しくも経済回復というのが非現実的であると帰結され、タイトルに繋がっている。
同じく日本の分析・対策提言の本を出している大前研一氏より、ポジティブな文脈が圧倒的に少ないが、全体を通して論理的と感じた。アベノミクスの一環として騒がれているリフレ論にも言及されており、正に今読むべき本だった。
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