本日の1冊: これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学

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これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学
マイケル・サンデル Michael J. Sandel

早川書房 2010-05-22
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日本でもNHK「ハーバード白熱教室」他、TV出演して有名な、ハーバード大学教授。中でも学部科目「Justice(正義)」は延べ14,000人を超す履修者数を記録と言うから圧巻。

本書でも様々なケーススタディを提示し、「正義」とは何かを問いかける。例えば1人を殺せば5人が助かる状況での選択、金持ちに高い税率を課す妥当性、戦争の徴兵と傭兵、同性婚にアファーマティブ・アクション(多様性を目的に、人種別に枠を設け、少数の人種を優遇する制度)など枚挙に暇がない。

こうした解のない問いに対し、如何に考え、単なる思いつきや感情ではない答えを出すか。そうした問いに出し、アリストテレスなど偉人の哲学、最大幸福原理と功利主義やリバタリアニズム(自由至上主義)と言った軸を提示する。
こうした授業を受けられる大学生は幸せだと思うと共に、”脳が汗をかく”ほどに考えることで、思考能力の質があがる。人生、どの時期であっても(あるいは時期毎に)読みたい1冊である。

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