本日の1冊: 加害者家族 (幻冬舎新書 す 4-2)
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犯罪は被害者の家族は当然ながら、加害者の家族にも暗い影を落とす。しかしながら、加害者家族の実情はなかなか知る機会は少ない。いや、無言電話に嫌がらせなど、知っていても、家族も同罪なのだから迫害も仕方ないという江戸時代の五人組的な思考であったり、良くても興味すら持たないだろう。
本書は様々な凶悪犯罪、交通事故加害者などの家族の状況から心境を追ったルポタージュ。宮崎勤、オウム真理教、神戸の児童連続殺傷事件(酒鬼薔薇)。被害者の怒りややるせなさは当然なのだが、ある日加害者になってしまったそれらの家族の状況も筆舌に耐え難いものがある。脅迫や嫌がらせ、名前を変え住むところを変え逃げるように暮らすことになる彼らに、社会的なサポートは何もない。
正直、何が正しいのか何とも言えないが、イギリス・オーストラリア・アメリカなどの海外事例では、加害者家族の会があったり、全国から加害者の家族をサポートする便りが来たり。そもそも考えてもいなかったことに驚きの連続である。
思考の幅を広げる意味でも、読んで起きたい1冊。
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