2011年1月 Archives

沈まぬ太陽〈2〉アフリカ篇(下)
沈まぬ太陽〈2〉アフリカ篇(下)山崎 豊子

新潮社 1999-06
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組合の委員長として初のストを決行、組合員の身分を向上させた主人公はパキスタン、テヘラン、そしてケニアと懲罰人事が10年近く続く。本巻ではケニア駐在してだんだん焦燥感・孤独感が増していく中、立て続けに所属する航空会社が事故を起こし、国会での審議によって懲罰人事が明らかになったことから国内へ戻るとこまでを描く。

読めば読むほど、実際の出来事にマッチしていて、どこまでが実話でどこからフィクションか分からなくなる(故に、批判も多いのだろう)。
プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル―論理と知覚を磨く5つの極意
プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル―論理と知覚を磨く5つの極意峯本 展夫

生産性出版 2007-03-20
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本書は、以下の3部構成となっている。

第1部 プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル---役割と責任
第2部 プロジェクトマネジメント・プロフェッショナルの理論と知覚---「近くのものを遠くから見る」5つの極意
第3部 プロジェクトマネジメント・プロフェッショナルのためのPMBOK超解説

第1部では、プロフェッショナルの責任からはいる。では責任とは何か、その解の1つとして、本書ではIntegrityをあげている。
 「その場にいない人に対して忠実になること」(P.38)
言行一致といった、プロ云々の前に人としての高貴な人格を問う。
第2部では「型は美、技は心」という武道の教えを例に示す。全体や変化のとらえ方、「待つ」重要性、見えないもの・前提へのアプローチなど感覚的でなかなか意識しないと訓練できない部分について著者の経験に基づきフレームワークや日常の訓練方法などを紹介。
第3部でPMBOKの解説に入るが、そこも単なる試験対策本ではない。例えばリスクの箇所で、
「昨日の問題は、今日のリスクである。」"Yesterday's problem is todays's risk." (P.191)
など、思考の着眼点を考えさせられる(上記の解説は、本書で確認されているので割愛)。
 著者も、本書が完璧ではなくあくまでも参考となる1冊と記載しているとおり数多あるPM本の1冊だが、気付きや拠り所として、手元に置いて何度も読み返したい。
ブルー・ゾーン
ブルー・ゾーン篠宮 龍三

オープンエンド 2010-08
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リュック・ベッソン監督の「グラン・ブルー」は知っている人も多いと思うが、その映画のモデルとなったジャック・マイヨールに憧れてフリーダイビングを始め、ジャックを超え、115mという世界ランク2位の潜水記録をもつ日本人のことを知っている人はどれだけいるだろうか。

本書は著者の体験を基に、フリーダイビングとは何か、フリーダイビングの世界観を息をのむような美しい写真と共に紹介する。生き方、人生の目標・・・読んで何か違う価値観が生まれる。
沈まぬ太陽〈1〉アフリカ篇(上)
沈まぬ太陽〈1〉アフリカ篇(上)山崎 豊子

新潮社 1999-06
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映画化で話題となった1作、全5冊の第1巻。実在の人物・体験に基づいて脚色された、(一応)フィクション。組合の闘争・アカ・共産主義といったキーワードがすでに現実感ないため、まだ、フィクションとしての物語以上に感じる物はない。今後の展開が気になる。
マネジメント - 基本と原則 [エッセンシャル版]
マネジメント - 基本と原則  [エッセンシャル版]P・F. ドラッカー 上田 惇生

ダイヤモンド社 2001-12-14
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初めてマネジメントを体系だってまとめた著として、未だ(あるいは今だからこそ)バイブル的な1冊。エッセンシャル版と言うことで非常に読みやすくまとまっており、環境・時代こそ変われど中身は普遍的なもので、読む人・その状況にかかわらず、万人にとって参考になる1冊。

”マネジメント”のタイトルの通り組織の管理職・経営職向けではあるが、プロフェッショナル、即ち自らのマネジメントという観点で新入社員から、繰り返しになるが万人に貴重な1冊である。

読む毎に得るものがあるが、以下、今回特に印象深かった記述を備忘録がてら記載。

・企業の目的(P.15)
・仕事とは何か(P.58)
・致命的なことは、不平等化の錯覚である。(P.115)・・・アメリカの社会的病として記述しているが、正に小泉政権の格差拡大を問題視していたことにも読み替えられる。
・組織の精神(P.145)・・・天才をあてにするな、成果を中心に考える
・必要な(組織の)階層の数については、西欧社会における最古にして最大のもっとも成功している組織、カトリック教会が参考になる。(P.194)
・イノベーションを行うには、組織全体に継続学習の風土が不可欠である。(P.271)

本日の1冊: 明日の空

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明日の空
明日の空貫井 徳郎

集英社 2010-05-26
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3部構成で、1部はほろ苦い高校生の青春ストーリー、2部は六本木の夜でひょんなことから出会った2人の男の友情、そして3部で全てがまとまっていく。読者の盲点を突き、意外性を楽しめるも終わりのもっていきかたが今ひとつ、不完全燃焼だった。
お金の流れが変わった! (PHP新書)
お金の流れが変わった! (PHP新書)大前 研一

PHP研究所 2010-12-16
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世界を彷徨う「ホームレスマネー」という聞き慣れない言葉で現代のお金の流れを表す。著者によると、先進国のカネが物に転換されなくなり、また高齢化によりカネ余りとなり、それが少しでも金利の高いところへ怒濤のように流れる、少しでもリスクが顕在化すると一斉に引き上げる、責任が全くないお金で、その規模4000兆円だという。

さらにそうしたお金を集めているのが新興国だが、昔の植民地化や一昔前のODAと異なり、民から民へと自由なお金が流れることで、もはや発展途上国のイメージではなく、まさにDeveloping countries と実感。

また、氏がネット上のコラム等で散々警笛をあげている日本国債の暴落シナリオから湾岸100万都市構想まで掲載し、まとめている。本書に限らず、氏の着眼点に分析力、論理だったストーリー展開にはただただ圧倒される。

アルクのヒアリングマラソンを始めて1年、とうとう終わりを迎えたのでまとめを備忘録がてら。

まずはヒアリング時間。結論としては580時間、1000時間はおいといて、目安としていた600時間(50時間/月)にはわずかに届かず。概ね2~2.5時間/日実施するも、休日など行わない日も多かったため。基本は通勤時間+昼休みで実施、+αで時間を取るようにしていたが、前半は試験(PMP・TOEIC)の勉強に充てたこともあり、思うように延びなかった。仕事が忙しかった分、通勤時間が増えて”多聴”時間は多かったものの、”精聴”時間が少なかった。

効果は、数値的なものとして3回のTOEICを挙げる。1回は最高点を更新するものの、2回はいまいちな低スコアで結論でず。ただし、これはヒアリング時の集中した時間”精聴”の少なさに比例したもので、やった内容相応と納得。その他の感覚・二次効果と、最新の話題・ボキャブラリーは間違いなく増えた。これは仕事でも、ガイジン相手の会話のネタにかなり役だった。

その他、教材について。ヒアリングマラソン用とEnglish Journalがセットになっているが、希望を言うと分けてヒアリングマラソン用のみで3万円程度で出してもらいたい。(ちょっと抱き合わせ販売感はぬぐえず。)

最終的なまとめとして、ヒアリングマラソンの内容はバラエティに富んでおり、またレベルもよく考えられている。(開始条件、TOEIC550点以上の人が)真剣にとりくめば間違いなく能力向上すると感じる一方、年間1000時間のヒアリング時間確保はそれ相応の決意が必要。