本日の1冊: 坂の上の雲〈3〉 (文春文庫)

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坂の上の雲〈3〉 (文春文庫)
坂の上の雲〈3〉 (文春文庫)司馬 遼太郎

文藝春秋 1999-01
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star正岡子規の、《業績》。

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迫り来るロシアの脅威、それに立ち向かった日本。様々な事象が、奇跡のように、しかし必然としてあった。48%が軍事予算という驚異の国家予算とそれに耐えた当時の日本国民、旧幕府の人間や維新の功労者でも容赦なく首切りで組織の刷新化を計った権兵衛、切腹覚悟で議会を欺き戦艦を発注した西郷、今昔東西の兵法を独学して30代にして日本の海軍の戦略を担った真之。物語としてのおもしろさは当然とし、心に強烈な印象を残す、現代でも生きる考え方が満載である。

以下、引用。

日清戦争の前、権兵衛がやった最大のしごとは、海軍省の老朽、無能幹部の大量首切りだった。(P.51)

少佐の真之を異例ながら昇格させて先任参謀にした。三十七歳の男が、日本の運命を決する海上作戦をひとりでになってゆくことになったのである。(P.215)

方針やら戦略戦術なりは、ふつう水兵に無関係なものとして知らされることがない。(中略)マカロフの統率方は、水兵のはしばしに至るまで自分がなにをしているかを知らしめ、なにをすべきかを悟らしめ、全員に戦略目的を理解させたうえで戦意を盛りあげるというやりかたであった。(P.326)

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