本日の1冊: ガリア戦記
ガリア戦記 (講談社学術文庫) | |
カエサル 國原 吉之助 講談社 1994-04-28 売り上げランキング : 10380 おすすめ平均 自信に満ち溢れ、常に客観性を失わないカエサルの面目躍如の作品 ! 国原訳とは相性がわるいけど とにかく面白い Amazonで詳しく見る by G-Tools |
紀元前58年以降、数年にわたりカエサル率いるローマ軍がガリア・ブリタニア(現在のイギリス)へ遠征した記録。原書はカエサル自身がラテン語で記述されたという事から、歴史書としても、文学的にも貴重な1冊。
遠征の記録から戦術、敵との駆け引きなど読むほどにのめり込み、2000年以上前の話とは思えない錯覚を覚える。単元毎に記述に関する補足、付録として単語(一部は図あり)の解説や地図が付いており、当時の様子に関する想像が広がる。
非常に面白いのが、
文字に頼ってそれだけ記憶に熱中しなくなることを恐れたためである ~略~ (P.217)
と当時、文字を警戒していた動きがあること。産業革命時代の機械・電車・電報しかり、一昔前のインターネット嫌悪しかり、いつの時代も新しいことにたいする懸念が確実にあるということ。
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