本日の1冊: グーグル時代の情報整理術 (ハヤカワ新書juice)
内容(「BOOK」データベースより)
子どもの頃から失読症でものを覚えるのに苦労している私は、どのようにして認知科学の博士号を取得し、グーグルのCIO(最高情報責任者)まで務めたのか。押し寄せる情報に対処するには、まずは社会や自分自身が課す制約をうまくかいくぐって、脳にストレスを与えないことだ。また、情報はクラウドに預け、整理するのではなくて検索する術を身につけること。いま世界が注目する情報の達人が、自らの体験を交えながら、「整理術の原則」を伝授。またGメールやグーグル・カレンダーなどの知る人ぞ知る活用法も公開する。
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Douglas C. Merrill 早川書房 2009-12 売り上げランキング : 596 おすすめ平均 情報は整理するのではなく検索する・・・を理論付け(?)した御話。アメリカ企業人が考えそうな話。 決してデジタルだけの話ではなくて いつでも検索できる時代だけに、技もまた進化する Amazonで詳しく見る by G-Tools |
Google の CIO をつとめた著者による整理術。如何に、脳の負担を軽減するかという視点で整理術を説いているのが面白い。内容は大まかに分けて、
・整理の考え方、方法(紙・デジタル併用)
・Googleを始めとした、デジタルツールの紹介
・人生のピンチに対する心構え。
実際にGoogleの登場で情報の扱いが整理→検索へ移行してきたように、著者も整理で頭の短期記憶メモリーに負荷をかけない方法を推奨する。そしてそれを実現するためにGoogleを始めとしたデジタルツール(主にWeb Service)を紹介。
著者の方法、Google サービスを強要する物ではなく、あくまでも推奨レベルという立場。また、全てデジタルベースと思いきや、明細書は紙を使用していたり、iPhoneを始めAppleのサービスを利用していたり、モレスキンのノートを愛用しているなど、ガジェット全般に興味ある人はもちろん、他人の情報整理術を参考程度に垣間見るだけでも面白い。
GMail や Google Reader を利用していない人はもちろん、巻末にDropBoxなど各種Web ツールの紹介があり、参考になるだろう。また、日本では対応していない、Google 本国の先進的な使用法も目から鱗だったりする(例えば、携帯のSMSで検索指示・結果受け取りができる等)。Googleの使用法等は専門の書籍が出ているのでそちらに負けるが、情報カード→野口悠紀雄氏の整理術に繋がる、タイトルが示す通り新しい整理術として参考になる1冊。
関連書籍:
短期記憶メモリーについては以下の書籍にも記載。
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