本日の1冊: 余命
外科医・百田滴は、結婚十年目に妊娠した。喜びも束の間、彼女はがんの再発を知る。その事実を胸に秘め、売れないカメラマンを続ける夫に苛立ちをぶつけた。深夜に心の深淵を覗き込んでは身を強ばらせた。だが、滴は独りで生きてきたわけではなかった。暖かな愛情が、震える魂をそっと包んでくれた。ひとりの女性の愛と覚悟を描き、生きることの意味をあなたに問いかける、傑作長篇。(「BOOK」データベースより) | |
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新たに生まれる命と迫り来る自らの死、医者の道を諦め売れないフリーカメラマンの夫と悲壮な決意で医者でもある滴、過去と現在といった対局の描写が主人公の状況をより際だたせている。メインとなる滴のストーリーを過去の話として位置づけ、現在(子供、夫の変貌)のストーリーを交えることで、読み終わったときには悲劇の中にも清々しい気持ちが残る。
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