本日の1冊: 思考停止社会~「遵守」に蝕まれる日本

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 日本の経済と社会を覆う閉塞感の正体。相次ぐ食品企業の「不祥事」、メディアスクラム、年金記録「改ざん」問題、裁判員制度…コンプライアンス問題の第一人者が、あらゆる分野の問題に斬り込み再生への処方箋を示す。  Amazonより。

思考停止社会~「遵守」に蝕まれる日本 (講談社現代新書)
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問題解決はおろか、原因追及せずに誰かを完膚無きまでに叩きつぶす、マスメディア(≒TV)。不二家の偽装報道、耐震偽装問題、企業年金の改ざんなどいくつかの事例を元に、報道されている内容への反論と真実、誤った報道による弊害を指摘する。普段、バイアスのかかった情報は鵜呑みにしていないつもりであるが、それでも不十分であり事実をほとんど知らないことに気付かされた。

但し、本書からも報道や社会に対するアンチテーゼを同じ土俵で争っているように受け取れるため、100%共感できない。マスメディアを通した一般人はそもそも全容を把握することは不可能なわけで、仮に可能だとしても直接関係ないことに自ら情報収集し、分析する人は皆無である。だからこそ、人々への働きかけだけでなく、影響力の大きいメディア(特にTV)側の仕組みを変える等の提言があっても良かった。

本書からは脱線するが、個人的にはTV報道に、よくある事実と推測(コメンテーター等)を混同した放送のあり方に疑問を感じると共に、流す情報が精度的にどの程度のレベルなのか(不確定要素を含む速報なのか、推測なのか、事実なのか)をきっちりと示して欲しいと感じる。

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This page contains a single entry by Yuki published on 2009年10月28日 22:51.

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